「ねー志賀さん。こんなとこに犯人いると思います?」 「訊くなよホモ男、こんなきも悪いとこ一刻も早く去りたいんだよ俺は」 「そんなこと言われたって」 「ああそうだろうな、ホモにはわからんだろうよホモには。この気持ちがよ」 「ちょっと。さっきからホモホモって!僕は秋吉っていう名前が(!)」
「どうしました?何か足りないものでも?コンドーム、ジェル、バイブなどはソファの下に入っておりますが種類が欲しいのでしたらあちらの方で貸し出しておりますよ」
(やばい、店員に怪しまれてる。志賀さんはする気ないし、ココは僕が人肌脱ぐしかないか・・) 警視庁捜査一課の暴れん坊将軍の志賀篤郎と先月配属したばかりの僕、秋吉悠一は上からの命令で犯人の捜査の為にコンビを組む事になった。 性格も性質も正反対な僕らがコンビにされたのは多分ホモに好かれそうなタイプだからであろう。 犯人はゲイバーに通う快楽殺人者であり、何人もの同性愛者が犯人に無差別に殺された。しかも暴行を受けた被害者はペニスを切られてそれを口内に咥えさせられて道路脇に無残にも捨てられているのだ。 そこで志賀さんと僕が指名を受けたんだけど僕はともかく志賀さんがやる気のないことないこと。 僕らが来てるのはカフェホテル、ゲイ用でやけにでっかいソファとテーブル、人の腰の高さくらいの仕切りしかないところでセックスするというそこらのホテルとは全く別の感覚を楽しむ為の場所である。 (だから僕らもなんかしなきゃ怪しまれて追い出されちゃうんだよ、ここが犯人が出入りするポイントなのに・・・なんとかしなきゃ)
店員がまだ様子を窺っている。 「見てんじゃねーよ、ああ?」 げっ!喧嘩売ってどうすんだ志賀さん! 「ねっ!志賀さん、さっきはごめんね?」 「あ?なんのことだよ」 「だからぁ、僕がヤダって言ったから怒ったんでしょ?」 「はぁ?」 「でも僕志賀さんが好きだからここで楽しみたい、ねぇしようよ・・」 「ぎぇっ?!おいっ、ちょっと待て!んっ」 跳ねも沈みもしないソファの上で志賀さんに思いっきり抱きついてキスをした。 「おいテメー、なんのつもりだよ?ここでお前とやれってのか?!」 僕は変装の私服のトレーナーを脱いでジーパンのチャックを下ろして志賀さんの膝の上にまたがった。 僕は志賀さんに出来るだけ小さな声で話した。 「そうです、そうでもしないとすぐさま追い出されちゃいますからね」 「なんだと?」 「だってほら、あの店員まだ僕らの事見てる、疑ってるんですよ。警察だと客が引きますからね」 志賀さんはチッと舌打ちをして遠くの店員を睨みつけた。 「仕方ネエな、するか」 (え?!) 志賀さんがやる気になるとは思わなかった僕は志賀さんの大きな手が背中にまわったときびくりと跳ねてしまった。 「なんだよ?」 恥ずかしい、緊張してる僕。 「いえ、あのそのぉ・・は、恥ずかしくて」 志賀さんがブッと吹きだす。 「わ、笑う事ないじゃないですかぁっ」 「くく、だってほら、さっきまでの大胆さはどこに行ったんだ?俺にキスまでしたくせに」 「それは!それはですねー」 僕が言葉に迷っていると志賀さんが僕の脳を狂わす発言をした。 「かわいいなオマエ」 「・・・っ」 もともと僕のタイプの志賀さんが普段出さない大人の色香を出した瞬間だった。 「・・・?どうした」 うつむいた僕の顔を志賀さんの指先が触る。 志賀さんを見た僕の顔はきっと真っ赤だ。 僕今凄く志賀さんに欲情してる。 どうしよう、すごく、すごく志賀さんが好き。 このまま志賀さんに抱かれたい。 そう思ったとき僕の唇に志賀さんの唇が重なった。 (やわらかい・・) 何度も何度も角度を変えて優しいキスをしてくる。 (なんか、頭がぼうっとする・・、志賀さんキス上手なんだぁ・・気持ちいい) ソファに押し倒される。志賀さんの舌が僕のを絡めとって吸って官能的なキスを降らせる。 「んっ・・・・ん・・・」 僕の胸を志賀さんの手が撫でる。一瞬胸の突起に手がかすめてまたびくっとしてしまった。 唇を解放されて胸で呼吸していると志賀さんが、 「感じやすいね秋吉クンは。こっち触ったらどうなんだ?」 「志賀さんてばっ・・!ぅあッ」 びりびりと背中に官能の稲妻が走る。僕の手はソファのカバーをきつく握り締めた。 やっぱり志賀さんは下も上手かった。男は初めてなはずなのに僕の経験上で一番ですぐいかされてしまった。 志賀さんは半裸で僕は全裸。 僕はこれ以上しないだろうと思って起き上がろうとしたんだけど。 志賀さんの手がソファの下をあさっている。 「志賀・・さん?」 「オマエこれで終わりにするつもりじゃないだろうな・・?」 「え?」 と、僕の目の前にはジェル。 「じゃーん、はいはい寝て寝て」 「寝て寝てって、志賀さんするつもり?!」 「オマエな・・、俺だけ快感味わえないのって可哀相だと思わないの?」 「そっ・・・・・それはぁ・・・そうです・・ね」 「そうだろぉ?」 「そ・・・・!」 (どっ!どうしよどうしよっっっ!!!志賀さんに抱かれちゃう!恥ずかしいっ!!!でも嬉しい!いや、でもでも、あああ、どうしよーーーーー!!!) 「う、冷た・・」 「そうか?熱いぞ」 「や、そんなこと・・・あっ」 志賀さんの長い指が僕の急所をついた。 「ここ、か」 指が出たり入ったり、片手では僕自身をあやしてくるから堪らない。
「んんっ!や、ああっ・・ダメっ」 「入れるぞ」 後孔に志賀さんが侵入してくる。たっぷりと入れられたジェルのおかげで絶対無理な彼の大きさもなんとかクリアされたがすごく押し広げてるのと僕が彼を締め付けているのがリアルに分かって僕は恥ずかしさのあまり泣きそうだった。しかもジェルが中でぐちゅぐちゅと音をたててるのが耳に焼き付いてはなれない。 「おい、平気か?揉んであげようか」 「えっ、やぁっ!あああっ」 志賀さんが僕自身を強く揉んできた瞬間中の彼が思いっきり奥に進んだ。 「動くよ、無理だったら言えよ」 「っあ、あっ、あああ!」 引いては押し寄せる波は繰り返され、僕は何度もいってしまった。 出ていきそうになる彼を無意識にぎゅって締めてしまったのが泣きそうに恥ずかしい。 でもその後で思いっきり最奥を打たれてお互い果てたのだが・・・。
「あれ。俺ら忘れてないなんか」 「はぁ、は、そうですか・・?」 「んー、なんだっけ・・・」 「なんでしょうか・・・僕ちょっと、ダメ・・・」 「ま、いっか。おい、だいじょぶかぁ?帰る?」 「ええ、そうします・・・」 「送ってく、中出ししちまったからな、これ入れとけ」 「えっなにそれェ、やだ」 と二人は任務も忘れていざ帰宅。 バイブをかっぱらって続きをしましたとさ。
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