「冬すき」とか言う俺はかなりの寒がりで暑がりなめんどくさい体質。厚めのジーンズの上にタートルネックのカシミヤ100%セーターは
アラタからのプレゼント。その上にダッフルコートとこれまたアラタプレゼンツのカシミヤ100マフラー。手袋はもちろんアラタプレゼンツのカシ、、シツコイね。
「俺が暖めてあげる」笑顔で言うから、断れなくて気が付けば、アラタ色。えぇ、ひしひしと愛を感じます、、。
コートに隠れて、手を繋ぐ。その行為にもなんとなく慣れてきた今日この頃、クリスマスより一足早く雪が降る
「綺麗だね~」
アラタがポケットから片手をだして、雪にふれる。とあっという間に溶けてしまってあとに残ったのは透明の水滴だけ
「アラタ」
「ん?何?」
「アラタホッカイロな」からかってんのに
「うん。貼るタイプで」って、聞いたこっちが恥ずかしい、、。その発言はどこからくるの?
どんな言葉にでも、ちゃんと答えを持っているアラタに俺は毎度毎度驚かされてそれが冗談でも真剣でも魅せられる
(もうビタ惚れかも)
束の間、そんなアホな事が頭の中をよぎって派手に咳き込むもう1人の俺。。
「どしたの?」アラタが不思議そうにのぞいてくる
「え?なんでもないよ 」ひとり派手に赤面してるのに、何でもない訳がない、、。
でも、アラタはそれで満足したようで、それ以上は聞いてこない。ここはほっとして良いところなのになぜか、俺悪魔は囁くのだ、、。
「アラタ、ちょっとちょっと」
「?何??」
屈んできたその顔にすばやく、キスをする。もちろん片手でブロックすることも忘れない
「おや、シュウ君、大胆ねぇ」
「一足早いクリスマスプレゼント」嘘づく俺。イイワケ100%、、、ってか、反応は?
「ふーん」バレてる、、、し。
「これだけ?じゃぁタリナイよ、、シュウくん」
俯き気味な俺に上からふってくる言葉は危険な色をはらんでいるっと思うのは気のせい?気のせい気のせい、、、。
そして、ふと立ち止まり、のぞきこんでくるその顔にどきっとする
「俺はね、シュウと違って表情が顔に出にくいの。でもちゃんとドキドキしてるし、今だって、思いっきり抱きしめてそれ以上のこともしたいよ?
そうすれば、表情の出にくい俺でもちゃんとシュウに解ってもらえるぐらい、変わると思うんだけどな?」
声はへにゃへにゃなのに、どぉよ!?この真剣な面は!?俺は自分の仕掛けた罠にハマルという見事なボケっぷりを発揮し、
そして今そのワナからどうやって這いあがろうかと若干、薄れゆく平常心で考える
「ぇーっと、、じゃぁ」
「じゃぁ?」
「、、じゃぁ」
「うんうん」
是が非にでも俺の口から言わせたいらしい!
「・・・・・あっ!っ神社は?そう!今は神社に行く途中の道なのですよ!アラタくん!!正月になったら人込みで行きたくないって言うから
かな~り早いお参りに付き合わされているのはこの俺よ?」
「どうでもいい」
「よくない!お前が行きたいって言うからつっ」
言い終わらないうちにそっとその手でふさがれる。そして
「いいの。気が変わったから。だって、シュウくん、、。(誘ったのはそっち、でしょ?)」
「うっ、、、」
「ね?」
時間がとまる、、こと、、○分?秒?後俺は
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぃぃよ」
観念しました、、なのに!
「何が?」
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だぁ~かぁ~らっ!)
(完全におもしろがってからにぃーーーーくっくやちぃ――――っ!)だけど、口からでたのは本人もおもいがけないこの言葉
「アラタ、大好きっ!」であった。。(あれ?)
さて、この発言後、時間が止まること○分?秒?アラタの顔は相変わらず?なんだけどどうして何もいわないのか?だって、いつもなら、、、ね?
「あっアラタくん・・・?」
「今のは効いたね。うん最強」
「へ?」
きょとんとしているうちにアラタに引っ張られ、歩く速度が速まる
(あれ?あれれ???)
俺はまだよく解っていなくて、もつれながら、アタラを見てしまう。そして、小さな小道に入った瞬間、すごい力で引寄せられ、
気がつくと唇を吸われていた。さっき、俺から仕掛けたのとは比較にならないぐらい情熱的で俺は火照る自分が信じられない
「っアラタっぁ」
深いくちづけを繰り返し、いきかうものは俺の?それともアタラの?もう解らなくなって、それでも必死についていく
(大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き)零れる言葉は人を酔わせる魔法の呪文のように響いて、
「シュウっ大好き」
甘い声で酔わせて酔わせて、俺を立てなくさせる
「アラタぁ・・アラタっ」
貪るように食い尽くすように深いキス
「本当にとまらなくなりそう、、、、」
囁く声は熱っぽくて
「アラタ、大好き大好き」
「もっと、言って」
「大好き大好き大好き大好き」
「もっと」
「大好き大好き大好き大好き大好き大好き」
魔法の呪文は言えば言うほど甘くなる
「今はこれで我慢してやろう、、」
「ぁっ、、そのセリフ、悪役が逃げる時言うみたっい・・ぁ」
「いいの?ここでして?」
「ダっ、ダメ」
脚で少し挑発されるけど、すばやくシャッタアウト。みだれた息を気づかれないようになんとか整えて、話題を変えなくてはっ!
「神社行こう!神社神社神社!!」
その身体を突き飛ばしておれは逃げる。だって、これ以上つっかかってたら負けそうだし!
「・・・はーい」
先ゆく俺に後からアラタのいつもの声、正直ちょっとほっとする。あの時のアラタってなんか違うから、、心臓に悪い
「シュウ、手」
ふりかえるとアラタが片手を差し出してて、これってひっぱれ?ってこと?
「もういいよ。俺アツイもん」
「ダぁ~メ」
「・・・・・・・・・・しょうがないなぁ、、もぅ」
(本当は恥ずかしいんだよ。バカ。)
「シュウ」
「何?」
「ちゃんと言って」
「・・・・・・・・すき??」
「大好き。_社に着くまでね」
「えっーーー!!」
「でないと(するよ?)」
決めセリフを言われては俺に勝ち目無し。っていうか従ってる時点で俺の負け?
「大好き、、、大好き、、、大好き」
(バカバカバカバカバカバカバカバカバカバカ)
「あっ、シュウさっき俺にキスした時ね、あれ前歩く人には見えないけど、後ろの人には思いっきり見られてたと思うよ?」
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・言うな。バカバカバカバカバカバカバカ・・・・・)
「シュウくん?」「大好き大好き大好き」
甘い魔法にスパイスいれて、俺はアラタ様に囁いた
|