「小笠原君、未だ残っていたのかい」 「皆さん残っていらっしゃるのに、僕だけ帰るなんて出来ませんよ」 「けど君は一昨日引っ越ししたばかりだろう?荷解きも未だ済んでないだろうに」 「いえ、荷解きは同居人の方が……」 「そういえば小笠原君って、今度一軒家に引っ越したのよね。確か」 「え、一軒家ですか!?……けど同居人って、もしかして彼女とか」 「もうっ北千住君ったら、当たり前じゃない。奇麗な顔して彼女が居るのもビックリだけど、同棲なんて案外とやるじゃないの」 「奇麗って……」 「なによ~。そんじゃそこらの女の子より奇麗なクセに。あ、まさかとは思うけど、もう結婚しちゃった?」 「け、結婚なんて……あの、ですね」 「うわ~、俺なんか未だ彼女も居ないのに!やっぱモテるんすね、小笠原さん」 「良いなあ。同棲かあ」 「あの、代々木さん……」 「彼氏ともう3年も付き合ってるけど、そういう話って出てこないのよねえ」 「俺なんて出会いすらないっすよ!?」 「まあまあ、二人とも。……小笠原君」 「……はい」 「今日はもう上がって良いから。引越祝いと言っては酷いが、彼女の為に早く帰ってあげなさい」 「はあ」 「今度彼女の写真見せてよね~」 「俺も見たいっす!」
「彼女じゃなくて、彼氏なんだけどなあ……。なんて云ったらみんな泡吹いて倒れるかも」
「ただいま」 「御帰り。早かったじゃん。先に風呂入る?御飯?それとも……俺にしとく?」 「睦月、そのネタ古いし恥ずかしいぞ。相当」 「ちょっと新婚さんごっこしただけだろう~」 「ハイハイ」 「葉月ノリ悪い」 「先に御飯御願い」 「あいよ。……今日は純和風で攻めてみました」 「こういうのって料理屋でしか食べたことないよ」 「そうか~?本見てぱっぱっと出来ちゃったぜ」 「御前が器用なんだよ。うん、美味い」 「葉月の方こそ、美味しそうな顔してる」 「阿保か」
「あ~、サッパリした。睦月、そろそろ寝る……」 「・・・・・・」 「そりゃ疲れてるよな。学校帰ってきてからずっと荷解きしてたんだし。御陰で滅茶苦茶片付いて手助かってるけど。って、ベッドまで運べないや……。睦月、睦月~」 「ん~………」 「起きろ。もう寝よう」 「嫌だ……。葉月」 「ん?……っ、んん」 「しよ」 「莫迦。眠いクセに」 「そりゃ確かにちょっとは、眠いけど」 「だったら素直に寝ろ」 「ガキ扱いするなよな。未だ寝ねえよ」 「なんで」 「知りたいの?」 「……おい」 「昨日一昨日は全然ゆっくり出来なかったけどさ」 「ちょ、何処触ってんだよっ」 「今日はもう大丈夫じゃん?ベッドも整ってるし」 「なに……あっ」 「初夜。決まってるだろ」 「んっ、んんっ……っ」 「……葉月、もう真っ赤になってる。……本当の新妻みたい。それもハジメテする感じ」 「睦月っ……や、……あっんぅ………」 「そういう顔と声するから、もっとイタズラしたくなるなあ」 「ひゃぁっ、ん……だめだってばっ……!」 「いやらしいんだ、葉月。ここ、もう熱い。……ベッドまで我慢出来なくなりそう」 「ヘンタイ親父みたいなこと云うなっ!」 「親父じゃないもん。未だ歴とした高校生」 「……っ、あ…んっ」 「葉月が煽るから意地悪になるんだよ。けど、もし変態でもさ」 「んん………ぅっ」 「それでも俺が好きだろう?」 「………ちっ。ああ好きだ……って、睦月…!?」 「軽すぎ。まさかとは思ったけど、本当に横抱き出来るなんて」 「だったら下ろせよっ」 「腰打つから駄目。……もうちょっと肉付けた方が良いんじゃないの」 「普通だ、普通」 「まあ骨っぽくなくて抱き心地良いからいいけど、やっぱ軽い」 「そんなこと………んんっ、ん」 「無駄話はここまで、な」 「っ、う……」 「感じる?奇麗な色して勃ってる……」 「やっ」 「嫌って言っても説得力、全然無い」 「ふあっ、あんっ……はあぁっ」 「胸だけでも下がこんなになるんだよな、葉月って。俺のチョウキョーの成果か?」 「……っ、んんっ」 「足広げて。じゃないと触らないからな。……良い眺め」 「このっ……いっ、あ」 「大丈夫、痛くしないから。初夜だし、いつも以上に優しくするから」 「やんぅ……はああっ、んんっ」 「滴ってるの、自分で解る?……ほら、蜜。舐めてあげる」 「……ぅっあんん、ああっ」 「ちょっと弄らない間に堪え性がなくなってる。未だ出さないで、我慢しろ」 「や、だめっ……ひ、ああんっ。あ、ああっ、ひゃあっ」 「もうイキたい?……じゃあ御願いしてよ。イカせて下さいって云ったら、呑んであげる」 「な、やあっん……やああっ」 「ほら、言えって。もっと虐めても、良いんだぜ……?」 「あ……ああっ、やっ…い、……い…かせてっ……んあっ、あああっ!」 「……良く出来ました。なあ、これでキスしたら怒る?」 「当たり前、だろっ」 「残念」 「…つぅ……っん」 「ここもやっぱりハジメテみたいになってるな……。初々しくて良いけどね」 「ひ、あっ……」 「結構キツいな……。解る…?未だ二本しか咥えてない」 「はうぅっ…、んあ……たっ…」 「……なか、くちゅくちゅしてて熱い……」 「ああ、あぁっ、も……う、ううっ……んんっ、ゃあっ」 「そろそろ良いよな…?俺も早く入りたいし」 「う、ん………っあ、やぁああっ」 「…いたっ、痛いってはづき……」 「んあっ、あんっ、んんやああっ……」 「喰い千切る気、かよ……っ」 「……っあ、あ」 「…葉月……、ちゃんと眼開けて」 「んっ」 「ハハ。啼かされて泣いてるのに凄い奇麗……。俺を見て、葉月」 「あっ、ん」 「夜は長いんだから、楽しもうぜ……」 「いぅっ、……あああんっ」
「うわ、遅刻だよ。遅刻!おい、さっさと支度しろよ!」 「あんだよ……。もう今日は休んじゃおうよ」 「莫迦!くだらないこと云ってないで動け!」 「なんでそんなに元気なの、葉月。……未だ三時間しか寝てないのに」 「僕だって眠いんだっ」 「なら休もうよ。初夜だったんだし、結構辛かっただろ?」 「云うな!」 「いててっ……解りましたよ。用意すれば良いんでしょ。全く手が速い……」 「ううっ、書類書類。あっ、シーツ乾燥機かけないとっ」 「夜はあんなに言いなりのクセに」 「え~っと、ゴミ出しは~、未だか」 「あの手の速さはちょっと問題だよなあ」 「睦月」 「なに」 「……それでも僕が好きでしょう?」 「当たり前だろ」
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