皆で蹴るボール ある少年はそれを呆然と見ていた いじめらっれ子である佐藤康弘はある不良少年達の荷物持ちとして三山公園へ連れて来られた 不良少年らはボロボロになって公園のベンチの下に捨てられていたサッカーボールでサッカーをしていた 康弘は文科系でスポーツは大嫌いだった しばらくしていると不良少年達が一旦中断して何か話し始めた 話し始めて少し経ってから不良少年達は康弘の方に向かって歩き始めた 少し康弘はビビッた 不良少年達はメンバーが1人足りねぇからお前も仲間に入れと命令された 康弘は少しためらいながら僕スポーツ出来ないからと言った 不良少年達はただチームに入るだけでいいんだよ! と怒鳴られ康弘は嫌々ながらもチームに入る事になった 康弘はディフェンス担当になった 余った所がディフェンスしか無かったからだった 最初はテキトーにやっとけばいいやと思っていたが康弘がミスをするたびに不良少年達の中の一人が怒鳴りながら殴ってくる 殴られるのが嫌になった康弘はちゃんとやれば殴られることも無いだろうと思い一生懸命やった しかし不良少年達は運動能力が優れていてとてもうまかった とても康弘じゃたちうち出来ない実力を持っていた と言っても彼らはサッカー部に入っている訳でもない 結局康弘は2、3回ボールに触っただけで殴られまくってその日は何とか帰る事が出来た 結局荷物持ちもやらされボロボロになって康弘は帰宅した 康弘が家に帰っても家は真っ暗のまま灯りはひとつもなくただ真っ暗なだけだ 康弘は兄と父の3人暮らしだ 康弘の母は2年前に肺ガンで亡くなった 康弘には姉がいたが姉は結婚して独立してしまって家を離れてしまった 康弘の兄は高校3年生で大学受験の勉強ばかりしていて自分の部屋に閉じこもっているし父はずっと家でゴロゴロしながら酒を飲んでいる 康弘には友達さえも無く唯一の家での楽しみは家に1台だけあるパソコンだった 康弘は宿題もやらず制服も脱がずに家に帰ったらパソコンに直行する そしてスイッチを付けあるホームページのチャットへ行く そのホームページとはいじめられっ子同盟というホームページでいじめられっ子達が集うホームページだ 康弘は毎日長時間このホームページのチャットを利用して他のいじめられっ子達と話をする 康弘はパソコン部に所属しておりタイピングは早かった 康弘はいつもの様に今日虐められた内容などを話した いつもの様に色々虐めについて話していたのだがだんだん話す事が無くなってきたため康弘は他のいじめられっ子に雑談をもちかけた ちょっと話題変わっちゃいますけど皆さんはスポーツしますか? とごく普通の質問をした するとチャットをしていたのは康弘を合わせて3人だったのだが1人は康弘と同じでパソコン部に所属していたとの事だった もう1人はサッカー部に所属しているとの事だった 康弘はなんとなくその人にサッカーって楽しいですか?と聞いてみた するとサッカーですかぁ? 微妙ですねぇというあいまいな答えが返ってきた 康弘は僕スポーツ苦手で全然出来ないんですよと打った すると相手はそうなんですか スポーツは僕も正直苦手ですが一生懸命やって成功するともの凄くうれしいですよ たとえば全然自慢にならないくだらない話になっちゃうんですが2週間ほど前にたまたま僕が相手ゴール付近にいてたまたまパスされてゴール入れれたんですけどこれってそこまでボールを運んでくれたチームの人が本当は一番偉いんですけど入れた僕がほめられたんですよ こういうのは自分の実力じゃなくても最終的に入れれたんだからとてもうれしい気分になれるんですよ 康弘はそうなんですか すごいじゃないですかと凄くないと思いながらも打ち返した そんな事ないですよ 良かったらサッカー部に入ってみたらどうですか?と打ち返された 無理ですよ僕にスポーツなんてと打ち返しすいませんそろそろ落ちますと言ってチャット画面の隅にある退室ボタンを押した その頃の康弘はこの話がただの自慢話にしか聞こえ無かった 康弘はパソコンの電源を切り夕食を食べお風呂に入ってから宿題はやらずに寝た 朝、ぴぴぴぴっと鳴っている目覚し時計の音で目覚めた 康弘は朝食を食べ制服に着替えてから身仕度をしてから家を出た 学校に着くと不良少年達が待っていたぞと言わんばかりに康弘に向かって今日もサッカーしに昨日言った公園行くから今日も俺達の荷物持ち頼むぞーっと康弘に向かって言った 康弘は何も言わずにうなずいた 今日も康弘は嫌々ながらも不良少年達の後について大量のカバンを持っていた また1人足りねぇぞと不良少年達が話し出した しかたねぇーまた康弘でも入れるか?と言った だめだよー こいつ全然役に立たねぇもんとある不良少年が言った じゃぁサッカー止めてゲーセン行くか? そうしようぜと言ってゲーセンに行く事になった ゲーセンに着き康弘が周りを見ていると不良少年がお前金持ってるか?と聞いてきた 康弘は2000円程持っていたが不良少年達に獲られるのは嫌だったので持ってないと嘘をついた そして不良少年達はコソコソと何か話し始めた よし今から金集めるぞと言った そして康弘は訳も分からないまま少年達の後を着いていった そして少年達はある方向を指差した その指差した方向には同じクラスの堅持と雅弘の2人組がいた そして不良少年達は よっ! お前ら金あるか?と聞き出した 堅持と雅弘は恐かったのかすんなりと財布を取り出し財布に入っていた二人合わせて6782円を不良少年達の先頭にいた人に渡した 金を受け取った不良少年は堅持と雅弘に向かってサンキューと一言だけ言ってその金を財布にしまった
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